オメガ(OMEGA)の超霸(スピードマスター)シリーズにおいて、”ハイエンド”と呼ばれる存在が「ムーンスイープ・ダークサイド・オブ・ザ・ムーン」(通称:月の裏側)です。
2013年の発表から12年を経て、この「月の裏側」がついに最重要となるフルモデルチェンジを果たしました12。もはやこれは単なるスポーツウォッチではなく、素材技術とムーブメント技術の結晶ともいえる、オメガの「至高のブラッククロノ」なのです。
「完全なるセラミック」というこだわり
まず何よりの特徴は、その「完全セラミック構造」にあります。
一般的なセラミック時計はケースのみがセラミックで、裏蓋やプッシャー(ボタン)は金属というものがほとんどです。しかし、この「月の裏側」は違います。
ケース・ベゼル
クラウン(竜頭)・プッシャー
文字盤・裏蓋
これらすべてがジルコニアセラミック(ZrO2)で構成されています12。この高い「セラミック含有率」こそが、他の追随を許さない高級感と、光沢・質感の統一感を生み出しているのです。
核心は手巻きムーブメント「キャリバー9908」
今回のフルチェンジで最も注目すべきは、「ムーンスイープ 9908」と呼ばれる新型モデルです。
1. 厚みの大幅改善
旧モデル(9300搭載)は、セラミック構造の特性上、厚みが約16mmと存在感がありましたが、新型は約13mmにまで薄く瘦身しました12。
その鍵を握るのが、キャリバー9908という手巻きクロノグラフムーブメントです。オートマチックチューロット(自動巻き機構)を取り払い、スリム化を実現。装着時のフィット感が格段に向上しています。
2. 15,000ガウスの耐磁性能
見た目だけでなく中身も強化されています。このムーブメントはシルコン遊丝と同軸エスケープメントを搭載しており、15,000ガウスもの強力な磁場からも機械式時計を守ります13。これは「マスターホライロジー(至臻天文台)」認定の証です。
3. 機械式の美意識
裏蓋からは、真っ黒にコーティングされた巨大な夾板(ブリッジ)が一望できます。オメガ特有の「アラビア風」の日内瓦波紋(ジギー)が施され、柱状輪(カラムホイール)が開口部から覗くその姿は、「オメガ版・3/4夾板」とも呼ばれるほど、機械式時計としての造詣の深さを感じさせます14。
視認性を高めた「赤」のアクセント
一見、全黒の文字盤はどこか冷たく見えるかもしれません。しかし、実際にはレーザー処理による細かい粒子感があり、光の角度によって深みが変化します。
その中で、赤色のクロノグラフ秒針と、赤く印刷された「SPEEDMASTER」のロゴが、文字盤を華やかに引き立てています13。
また、3時位置と9時位置のサブダイヤル配置はクラシックな2眼式。日付表示がないことで、文字盤はすっきりとシンプルな表情を保っています。
ディテールへのこだわり
このモデルの魅力は、時計本体だけに留まりません。
ストラップ: 新型のラバーストラップの内側には、月面のクレーターを模したパターンが刻印されています。まるで月の裏側を手首に巻いているかのような、ロマンチックな演出です。
バックル: セラミックとチタンのコンビネーションによるフォールディングバックル。重さを抑えつつ、高級感を維持しています。
まとめ
項目 仕様
モデル名 スピードマスター ムーンスイープ 9908
ケース径 44.25mm
厚さ 13.02mm
ムーブメント キャリバー 9908 (手巻き)
耐磁性能 15,000ガウス (マスターホライロジー認定)
動力貯蔵 60時間
参考価格 115,500元 (中国市場公価)
なぜこれを選ぶのか?
オメガの超霸には様々なモデルがありますが、「月の裏側 9908」は「職人技」と「最先端技術」が融合した特別な一枚です。
44mmを超えるビッグケースでありながら、手巻きムーブメントによるコンパクトな厚み、そして世界中のコレクターを魅了する「全黒セラミック」の存在感。
大阪の街中でも、この深邃な輝きは間違いなくあなたの手首を際立たせることでしょう。